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折板屋根とは?折板屋根カバー工法の注意点

今回は折板屋根のカバー工法をご紹介します。一般住宅ではあまり使用される物件はありませんが、倉庫や工場などの大きな建物で使用される事が多く、近年ではスレート小波材は屋根での使用を禁止となった為、大型の建物は、折板屋根がメインとなっています。 身近な所では自宅の駐車場の屋根や駐輪場の屋根などで使用されている方も多いかと思います。 昔はアパートなどの大型共同住宅(鉄骨構造)でも使用されていました。木造建築でも使用されている建物はありますが、やはり人気が無いようです。比較的には安価で高耐久ですが断熱性とビジュアル的に一般住宅には向かないのでしょうか。

折板屋根のイメージ

  • 折板屋根の形状は長尺で山の様な形状で一般住宅にはゴツイ見た目でビジュアル的に外観と合わないイメージ。 
  • 夏は暑くて冬は寒い
  • 雨音がうるさい

この3イメージは間違えなく、私もそう思います。あまり良いイメージはないでしょう。折板屋根は大型構造物用の屋根材と思って頂ければ良いでしょう。

折板屋根の特徴

折板屋根は金属屋根です。素材は・亜鉛メッキ鋼板・ガルバリウム鋼板・ステンレス鋼板・塩ビ鋼板が挙げられます。折板屋根は長尺で屋根の流れ距離に合わせて成型出来るので大型建造物では成型機を現場に搬入してその場で成型してクレーンで屋根に上げます。折板屋根は立葺きで1枚1枚葺いて行きますので緩勾配での施工が可能な事から大型建造物に最適とされています。  昔は倉庫や工場などは波型スレート屋根が多く見られましたが現在は折板屋根がメインとなっています。

折板屋根種類と施工方法

  • 重ねタイプ  タイトフレーム上のボルトに2枚の屋根材重ねてナットで固定します。 固定力が強く強風に強い特徴があります。 10年に一度はナット締付点検をお勧めします。ナットと止水パッキンが劣化などで緩むと雨漏りの原因となります。
  • ハゼ締タイプ  梁の上に固定したタイトフレームに固定金具を付け屋根材の端と端をはめ込んで折り曲げ固定します。ボルトで穴を開ける必要がない為防水性が高く低コストです。丸ハゼと角ハゼの2種類があります。
  • 勘合(かんごう)タイプ  吊り子金具で2枚に屋根材をタイトフレームに固定し吊り子金具上にキャップを被せてはめ込みます。表面のボルトが隠れる為見た目が美しく仕上がるのが特徴です。  

折板屋根による改修工事

大型建造物でも一般住宅と同じように改修工事が必要な場合もあります。折板屋根が高寿命とは言えいつかは大規模な改修工事必要となります。古い屋根を剝がして屋根を葺き替える工事は多額の費用と工事中の施設利用が制限されてしまいます。そこで費用の軽減と施設利用可能なカバー工法が採用される事になりました。折板屋根によるカバー工法は折板屋根はもちろんのことですが波板スレート屋根にも採用されています。 商業施設や事務所などでは折板屋根から天井や配線器具などが吊り金具で吊っている施設もあり、その屋根を剝がして葺き替えるとすれば天井や電気配線器具など内装工事も行わなければなりません。

折板屋根によるカバー工法のデメリット

  • 屋根が重くなる  屋根が重くなり耐震性が悪くなります。折板屋根の厚みは住宅用の2倍近い厚みです。1㎡当たり15~20㎏程度屋根が重くなります。それでも瓦屋根の半分以下の重さであり軽量屋根であるが認められています。建物の耐震性に不安がある場合はカバー工法は避けた方が良いでしょう。
  • 夏は暑くてなりやすい  折板屋根のカバー工法は基本的に断熱材は入れず施工します。そのため屋根を被せると暑さが改善しないで逆に増す事があります。その場合ルーファンを付け屋根にこもった熱を輩出させる事をお勧めします。
  • 膨張で音鳴りがする  折板屋根は金属なので熱を吸収する事で膨張し屋根材が冷えると収縮します。この時屋根材と固定金具が軋む音がなります。屋根材の裏に断熱材を裏張り処理などで音の発生はある程度抑えられますが、基本的に避けられない現象です。
  • 結露が生じる  古い屋根との間に結露が発生しやすくなります。この結露を雨漏りと勘違いされてしまう事が少なくありません。結露も音鳴りや暑さと同様に断熱材を敷くことで解消されますが断熱工法はとても高額です。

どんな屋根に折板屋根カバー工法をするのか

折板屋根の上に折板屋根をカバー工法する。  古い折板屋根の上に折板屋根を被せる工事です。雨漏りが改善されない場合こカバー工法です。この時既存屋根の同じ形状の折板屋根を被せる事になります。 重ねタイプが多いです。(ナットや止水パッキンの劣化や重ね箇所からの雨漏りが生じやすいため)

新築時にカバー工法をする場合もあります。これはダブルパック工法と言い、1層目の折板屋根の上にグラスウール断熱材を敷きその上に仕上げ材の同形状の折板屋根を被せる工法です。この工法の目的は折板屋根のデメリットを最初から解消するための工法です。断熱性・遮熱性・遮音性が向上します。この工法場合、重量を考慮した構造が求められます。将来的な改修工事は葺き替え工事となります。いくら折板屋根のカバー工法でも3層は出来ません。

波型スレート屋根の上に折板屋根をカバー工法する。  古くなったスレート屋根の上に折板屋根を被せる工事です。 古くなったスレート屋根は強度が弱く、またアスベストを含んだスレート材の飛散防止の目的も兼ねています。 基本的にスレート屋根はフック止め主です。スレート屋根のズレやフック緩みが原因で雨漏りがしやすいため、長尺に折板屋根を被せる事により雨漏りが防止や屋根強度の増加が見込めます。

瓦棒屋根の上に折板屋根をカバー工法する。  瓦棒屋根の上に折板屋根を被せる工事です。この場合の折板屋根と言っても既存屋根の形状に近い折板屋根を被せます。既存重ね部分の高さが少し高くなり、タイトフレームに固定します。

折板屋根カバー工法の注意点

  • 既存の屋根構造や建物の基礎や柱などが荷重量に耐えられるか? 鉄骨構造とは言えあまりにも基礎が貧弱なばあいや耐震性に不安定な場合は避けた方良いでしょう。 
  • 現地敷地内又は周辺道路などのスペースが確保できるか?  屋根材が長尺な場合に現場成型出来るスペースが確保が必要です。屋根材を陸送する場合も道路の幅が狭い所だと車が入ってこれません。またクレーンを使用して屋根材の荷上げをしますのでクレーン車を止める場所も必要です。

 

重ね葺とは?メリットデメリットや葺き替えとの違いを解説!

現状調査依頼や雨樋の取り替えや補修などでお邪魔させて頂くお施主様などから時々ご質問されるキーワードが「重ね葺?」「カバー工法?」何が違うの?施工内容や工法が違うの?仕上がりに違いがあるの?などのご質問を受けることがあります。 答えは「重ね葺とカバー工法は同じです。」そしてその返答として私が付け加える言葉は「昭和と平成の違いです。」 地域によっては現在でも重ね葺と呼び名が定着している地域があると思いますが、平成中期頃から改築工事からリフォーム工事へと呼び名が変化してきました。その頃から徐々にカバー工法と言われるようになり現在はカバー工法という呼び名がメインになりました。失礼な言い方かも知れませんが、重ね葺を少しオシャレに(横文字風)変換させた呼び方をカバー工法と言います。 極稀に工場や倉庫などの施設では断熱性・遮熱性・防音性を強化目的で新築時からダブルパック工法を採用する場合もあります。 今回は重ね葺と言う呼び名でカバー工法などをご紹介いたします。

重ね葺とは 

リフォーム工事における重ね葺とは、既存の屋根材を撤去せず、残した状態で新たに屋根材を被せる工法です。既存屋根に重ねるから重ね葺です。 安く早くを重視した施工方法になります。 

重ね葺のメリット

  • 工事費用が安い  既存屋根の役物部分しか撤去しないので工程が短縮され人件費や手間が抑えられ、費用も安くなります。
  • 工事期間の短縮  既存屋根の撤去作業の工程がないので工期も圧縮できる
  • 廃材処理費・アスベスト処理費削減  アスベストを含む屋根を葺き替えでリフォームした場合、アスベストを含まない場合に比べて20~50万円程度の追加費用がかかります。
  • 断熱性・遮音性の向上  重ね葺は古い屋根材と新しい屋根材の2層構造になるため屋根裏の『暑さ・寒さ』や雨音などのが室内に伝わりにくくなります。
  • 通常生活が送れる  既存屋根の撤去工程が無いので急な天候不良に見舞われても雨漏りの心配も少なく、冬季でも室内が寒くなってしまう心配も少いでしょう。

重ね葺のデメリット

  • 下地のチェック点検が出来ない・直せない  重ね葺は既存屋根の上に新しい屋根材をかぶせる工事なので、屋根下地などの劣化などを直せる訳ではありません。 もし雨漏りが発生していた場合、屋根下地を直さず重ね葺で新しい屋根材を葺いても雨漏りが直り表面も綺麗に仕上がりますが下地の劣化は進行し続きます。
  • 耐震性が少し低下する  既存屋根の重量に新しい屋根材重量が加算されますので建物に負荷がかかり地震時の揺れも大きくなるでしょう。(しかし金属屋根は軽量屋根ですので、屋根重量が2倍になる訳ではありません。耐震構造の建物でしたら問題ありません。)
  • 新しい屋根材は金属屋根に限られる  瓦屋根は重ね葺が出来ません。カラーベスト屋根の上に新しいカラーベスト材を直接重ね葺することはできません。もし仮に重ね葺工法で仕上げ材をカラーベストにする場合は、既存屋根の上に更に野地板を張りその上に仕上げ材のカラーベスト材を葺く事になります。野地板の重量とカラーベスト材の重量が乗る事になります。もともとカラーベスト材の強度は強くありませんが、釘の効きが悪く更にもろい仕上げ材となるでしょう。 金属屋根は、長尺でビス止め施工なので強風や自然災害に強い事と雨仕舞や既存部分との納まりも綺麗仕上がります。

重ね葺と葺き替えどちらかを選ぶ?

重ね葺がお勧めな場合
  • 安さを重視する  リフォーム工事をするが屋根の吹き替えをするのは予算が厳しく安価で仕上げたい。また同時に雨樋や外壁などもリフォームしたい。
  • アスベストが含まれている場合  既存屋根がアスベストを含んでいる場合は撤去費用と処分費用が割増になる場合に重ね葺は撤去処分が必要ないので最適でしょう。
  • 工事後、10年~15年で転居または取壊し予定がある場合  重ね葺は以後の工事費用が増額します。重ね葺の上に重ね葺は出来ません。次回は重ね葺の部分だけを撤去しなければなりません。もしくは下地の劣化が進むと最初からやり直す為撤去費用が2倍になります。金属屋根は20年前後の対応年数がありますが、屋根下地は古いままなので築15~20年で重ね葺をした場合、実際的には重ね葺き15年後は屋根下地の状態はは築30~35年以上です。重ね葺きご15~20年後には住まなくなる予定であれば最適でしょう。その間の大掛かりなメンテナンスも必要ありません。
葺き替えをお勧めな場合
  • 建物に長期間または広範囲に雨漏りが生じている場合  過去に雨漏りを起こしたことなある建物は下地や躯体に痛みが生じているでしょう。その状態で重ね葺をしても表面は綺麗になりますが中身の下地は腐食が進んでいる可能性があります。 
  • 将来的に増改築の予定がある場合  屋根が2層になって分厚くなった部分は撤去の手間と費用が増します。
  • 地震で建物が揺れやすく耐震性に不安がある場合  耐震基準に満たない築30前後の建物は重量的な事を考慮して避けた方か良いでしょう。地震による揺れや基礎土台の強度不足による沈下や傾きが心配されます。
  • スレート屋根で仕上げたい場合  重ね葺は重量や強度を重視して金属屋根1択と言っても良いでしょう。

 

重ね葺はメリットも魅力的ですが後々のデメリットも考慮して慎重に決断下ください。金属屋根は対応年数が長くメンテナンススパンも長いので1度施工してしまえば長期安心な工法です。

重ね葺=カバー工法ですが、違った視点で新築時から重ね葺を施工する場合まあります。

屋根リフォーム詐欺に注意!被害にあわないためにできることとは?

屋根・外装工事業、リフォーム工事業者として悲しい事案が多くなっております。十年ほど前は、シロアリ駆除業者による床下換気の押し売りの様な事案が問題になっていましたが、最近は屋根のリフォームに関する強引な営業が多くなっております。原因としては、屋根や外壁、雨樋は自然災害において火災保険が適応されるからだと思います。屋根の修理やリフォーム費用は高額な為なかなか決断しずらい部分です。そこを逆手に取り、「火災保険を使えば工事費用を保険でまかなえる。」と言葉巧みに近づいてくるのです。 この様な業者は地元の業者ではなく、隣県の業者が訪問営業をかけてくるのです。 

私が直面した実体験を語らせて下さい。

知人から相談事があると連絡がありました。場所は知人の実家でした。その物件は十年程前に私が棟板金の取り替え工事をした現場で、現在は築25年程?スレート屋根の塗装工事を数年前にしたようです。 知人のお母様から語られた内容は、・突然の訪問営業 『屋根の無料点検でこの地域を回っています。良かったらお宅も無料点検しませんかあ?」と言われ、本当に無料なのか確認し断ったが営業マンは名称を置いて帰って行った。 3日後、また同じ営業マンが作業員と来訪。「無料点検に伺いました。」と庭先に入って来た。仕方がないので本当に無料か?再度確認して了承した。屋根に梯子を掛けて腰袋を着用して屋根に登た。心配で道路から屋根上を見ようとしたが見えなくなった時、営業マンが工事プランなどを提案し始めた。15分~20分程で作業員が降りて来た。「棟板金が浮き上がり外れそう。屋根材も数枚ひび割れがありズレている」と言いスマホで撮った画像を見せて来た。 後日改めて見積書を持って来ると言い帰って行ったらしいです。 見積書を持って来る前に、本当に不具合があるのか確認して欲しいと依頼を受けましたので急遽屋根上に登りました。屋根の裏側(道路がら見えない場所)がやられてました。棟板金は明らかにバールで釘を抜いたキズ跡があります。スクリュー釘なので簡単には抜けるはずがないのに、無理矢理抜いた感じがしました。バールを貫板の下に差し込み持ち上げた跡も確認。屋根材も不自然な割れ方でした。 動画で撮影し(故意的に破損している事を解説しながら)知人に見せました。 社名を聞いたところ聞いた事が無い会社なので名刺を見せた頂いたら隣県の業者でした。地元だったら、この様な荒っぽい営業かけれませんよ。私は修繕工事のみしました。後日、見積書提出に来た時に知人も同席して話し合いをしたが逃げられたとのことです。

屋根修理・リフォームの詐欺業者の手口

  • 急な訪問営業で屋根の劣化を指摘してくる。 「屋根がズレています。 棟板金が飛んでしまいますよ。」と不安をあおって屋根に登って点検しようとしてきます。登らせると「早く修理した方がいい。 雨漏りしてしまう。」など更に大袈裟に煽ってくる。
  • 火災保険で工事無料を押してくる。  火災保険は台風や強風などの天災で被害に遭った部分の修理工事を保険会社負担してもらえる保険なのです。ただし、申請がおりるには風災補償が付いている場合のみで審査基準や金額も保険会社によって違います。必ず工事金額が全額負担される訳ではありません。
  • キャンペーンと言って高額値引きしてくる。   キャンペーンやモニターと言って近づいてくる営業にも注意された方が良いでしょう。リフォーム費用は高額な為少しでも予算を抑えたいのは当然のことですが、そこに漬け込み大幅な値引きを提示してくる営業もいます。 あらかじめ高価な見積金額を提示し極端な値引き金額を提示されたり、最初から安価で提示し、いざ工事が始まると追加工事が発生したと言われたり、予算内で仕上げた為にお粗末な仕上がりだったりします。 赤字覚悟でボランティア活動をする業者はいません、高所作業は死と隣り合わせの作業です、本来ならば屋根に登るだけでも高額な賃金が発生します。3割引き以上の値引きが提示されたら、見積内容を確認ましょう。また近所や同市内の業者に相談してみてください。メーカーを装って定期点検・無料点検にくる。 
  • ハウスメーカーを装って定期点検に来るケースもあります。 基本的にハウスメーカーは自社物件以外の建物は点検やメンテナンスに回りません。依頼があった場合のみです。メーカーの訪問営業が来た場合は社員証を確認させていただきましょう。メーカーの協力業者と言ってくる営業もありますが、メーカーは営業を外注だす事はないでしょう。

詐欺に遭わないためには

  • 一人で決断しない  急に業者きて「雨漏りがする」「家が倒壊する」など大袈裟に不安を煽る営業には警戒し家族や近所の人に相談する事を告げその日は帰ってもらいましょう。万が一詐欺業者だったら家族や他人に相談されることをおそれます。
  • 別の業者にも診断して貰う  病気になった場合に主治医以外の医者に診てもらうセカンドオピニオンという方法をとる方も多いかと思います。この場合も同様に他社の意見も聞いてみることをお勧めします。
  • 点検時の写真を貰う  屋根上は普段見えない所なので、いくらでも嘘を言えます。登った時の写真で確認させてもらえるようにしましょう。屋根の全体写真と不具合を指摘箇所の写真をもらいましょう。 最近ではドローンのよる現地調査を実施している業者もいます。リアルタイムで屋根の現状が見る事が出来るので便利です。
  • 屋根に登らせない  事前に打ち合わせ予定日を設定してから屋根に上げましょう。事前打ち合わせ時に少しでも不安を感じたり不審に思うことがあったら一度保留にし家族やご近所さん、又は別の業者に相談してからにしましょう。 登らせても大丈夫だと判断した後は自己責任になりますので慎重に決断して下さい。 屋根に登る人(職人? 営業マンは高所作業に慣れていないので登らないと思います。)の持ち物に注意して下さい。屋根の点検や写真撮影だけなので色んな道具などは必要ありません。腰袋を付け多くの道具を持って登らせるのは危険です。屋根上は見えない所なので何をされているか分かりません。 大袈裟な写真を撮る為に無理に釘を抜いたり、屋根材や各部材をずらしたりされる恐れがあります。写真をみれば釘を抜く時にできたキズ跡が残ります、キズ跡が新しい場合は、すぐに他の業者に再度確認してもらいましょう。 家主の了承を得ず釘を抜いたり屋根材などをずらしたりする行為は器物破損です。犯罪なのです。 なので簡単に屋根に登らせるのは慎重に決断して下さい。
  • 契約内容は書面で残す  契約時における施工内容や施工範囲や使用資材などを書面で残すことで契約内容との違いや請求金額の違いが発生するリスクを回避する事が出来ます。「そんな契約はしていない・そんな工程は契約に入っていない」などのトラブルが多いのも訪問業者にありがちです。 施工時の状況写真も最終提出してもらいましょう。(手抜き工事防止のため)
  • 工事代金は完工後に支払う  工事代金は完全に終わってから払いましょう。工事前に半金、完工後半金は信用できる業者でもあると思いますが。工事前に全額を支払うのはとても危険な業者です。

最善の策は知らない業者を家に入れない事。テンプレ通りの営業トークに惑わされない事です。地元の個人事業主など地域密着型の業者、または知り合いの職人さんなどに相談出来れば、安く・親切・丁寧に仕上げて貰えるでしょう。 契約書などの書類関係は無いかも知れませんが不要な人件費や諸経費が削減出来るので安く済みます。地元の個人事業主や職人さんはプライドを持って仕事をしている方が多く地域貢献意識も高いため信用できる業者が必ず近くにいると思います。 飛び込み営業より地元の業者を選ぶべし。

家のメンテナンスはしないとダメ?

一戸建てに長く住んでいると老朽化や風雨によってあちこち痛み始めるのは当然のことです。だからこそ定期的なメンテナンスをして必要な修繕施さなければなりません。ご自宅の建物の立地状態や使用されている建材によって多少のメンテナンス時期に誤差はありますが、正しいメンテナンス方法で家を守り少しでも長く住める様にしましょう。また新居に入居されるタイミングで家具や家電も新しくされる方も多いかと思います。家具、家電と共に家も消耗品なので同じ時期に不具合が発生するのは避けたいところだと思います。その為定期的な点検やメンテナンスを施していれば、多額の出費を避けることが出来るかもしれません。

家のメンテナンスはなぜ住宅を長持ちさせる為に重要?

その理由として、住宅の寿命が関係しているからです。特に外壁や屋根は風雨に晒されたり直射日光に当たるため劣化が激しい箇所だと言えるでしょう。住宅の寿命と言いましたが、住宅は様々な建材を使用し組み合わさって1つの家が成り立っています。建材、木材、金具、釘、ビス等々はそれぞれの質によって寿命が違います。適正な材料で適正な施工方法を施しても不具合が発生する可能性はあります。湿気や結露などによるシミや建具の歪みなどは設計・施工時の人的ミスが原因でありますが、自然災害による不具合や経年劣化による不具合は避けることが出来ません。これらの不具合が住宅の寿命を速める原因なのです。人間は健康診断や人間ドックなどの検査を欠かさず実施していると思います。早期発見、早期治療で大事には至らず、長生きをしたいと思うのと一緒です。

住宅の寿命は何年?耐用年数の目安は?

建物の寿命は造りによって異なります。木造住宅、鉄骨・RC(鉄筋コンクリート造)がありますが、木造、鉄骨・RCではそれぞれの耐用年数は法定耐用年数の基準値や住宅部位の交換周期などから算出されます。

  • 木造  日本の一戸建てで、はたいはんが木造で建築されたいます。建築の際に手間がかかれらず安価で済ませられるからです。ですが木造住宅はそれほど耐水性が高くなく、気候の変化を敏感に反映してしまいます。雨漏りが発生しやすく、劣化した部分に隙間が出来るなど問題点も少なくありません。そのため木造住宅の耐用年数は「30年前後」とされています。ただし、この数字はメンテナンスを怠って場合に限ります。 持ち主が自宅を定期的に点検し欠陥部分を迅速に修繕していれば数十年持ちこたえる事も例外ではありません。劣化した設備をこまめに交換すれば特に不快な思いをせずに済むでしょう。また大規模リノベーションを施すのも一つの方法ですが、屋根や外壁はもちろんフローリングや水回りなどの劣化が激しい箇所を定期的に点検やメンテナンスを施していれば寿命を延ばせて長く住むことが出来ます。
  • RC造(鉄筋コンクリート)鉄骨造  木造と比較して建材が頑丈なためRC造の住宅は寿命が長いとされています。30年から90年持ちこたえると言われています。ただこれらの住宅でもメンテナンスは必要です。鉄骨や鉄筋そのものだからといって、家に問題が生じる訳ではありません。例えば建物の地盤が沈下したり建付けが悪くなったりするような現象はどのような住所でも起こるでしょう。 30年から90年とは目安にすぎなく劣化は避けられません。RCは結露やクラックなどの問題が発生しやすいので定期的にメンテナンスを施して30年から90年の耐用年数です。

築10年前後 

家を建ててから10年が経つと最初の大掛かりなメンテナンス時期と言われています。 外壁や屋根といった室外に晒されているヵ所はすでにダメージが蓄積しているといえます。具体的には屋根材・壁材や目地のコーキングの劣化や剥離、色の変化などが起こり始める時期です。たとえ目立った劣化はないにせよ放置することで今後ますます状態が酷くなっていく可能性があります。不安はこのタイミングで取り除いておくのが得策です。 この10年という年数は使用されている建材(屋根材・壁材・設備器具など)のメーカー保証が10年であることも関係していなくもない。保証期間では不具合が発生した場合に保証される場合もあります。(ただし、マニュアル通り適正な施工を施した場合のみ) メーカー保証は3年前後が目安かと思います。10年近く経つと劣化視野に入れられる為にメーカー保証は厳しいでしょう。

築20年後

外装や内装がさらに劣化が進むだげではなく、給温設備や水道管、空調設備なども寿命を迎え始めるのが築20年あたりです。家の外観、内観だけではなく設備まで劣化の様目を呈してきます。20年経過したら築10年の時に同じく外装のメンテナンスを行いましょう。この期間までには各箇所のメンテナンスを終えたおいた方が良いでしょう。これから先の劣化は速く老朽化が進むでしょう。 また、15年から20年前後の時期は自然災害による耐久性も落ちる頃です。強風による屋根の飛散や豪雨による雨漏り、また大雪などによる破損が多発しやすい時期です。大損害になる前に早期点検やメンテナンス、修繕・補強工事をお勧めします。

築30年後

築30年は定期的なメンテナンスや修繕を経った時期です。そのため順調に点検されてきた住宅であれば大きな不便を感じません。メンテナンスを施すことでこの先こ快適に暮らして行くことが可能です。

メンテナンス時期を調整

冒頭で述べましたが、住宅購入し入居時に家具や家電も新しくする方も多いかと思います。特に家電などは連鎖的に買い替え時期が続く事はよくある話です。(笑) 家電などは5年から7年程度の周期かと思います。その周期を考慮して、新築時に高耐久のGL鋼板屋根材の金属屋根や外壁を選択する事で外装のメンテナンス時期を延ばすことが出来ます。金属屋根や外壁は耐久年数20年ですので、不具合が発生しない限り定期的な点検のみで出費を抑えられます。

また、お子様などの進学時期やご祝儀事など予め想定される次期をずらして10年スパンではなく、小刻みにプチメンテナンスを施すも良いでしょう。

まとめ

住宅の寿命や耐用年数は持ち主次第です。 どんな物であろうと「形あるものは、いずれ壊れます」 車であろうと家電であろうと大切なマイホームであろうと、ましては人間も。必ず寿命を迎えます。長寿命を願うのであれば定期的な点検メンテナンスを施し素材そのもの寿命を延ばすことが大丈夫です。

屋根リフォームや屋根材の種類についてご説明!

リフォームを検討するにあたって、近隣の住宅やお知り合いお宅などでリフォームされ建物を見て「自分の家もこうしたい」と思う方も多いかと思います。ですが、他の建物とご自分の建物を比較してみてください。構造的な問題、立地的な問題、生活的な問題、などなど他のお宅と比較して決断しなければなりません。家を購入する時ほどの予算はかかりませんが、それでも大きな費用を要します。 安易に「家も同じようにリフォームして」なんて簡単に見積依頼、契約発注すること事はオススメ出来ません。 リフォームを検討されてからのやるべき事をクリアして納得した上で、見積依頼をお願いした方が良いでしょう。

リフォーム計画をたてる

どのようなリフォームを検討するかを決めることが重要です。外装工事全体なのか?内装や設備も希望するのか?プランを決めてから着手しないと追加工事が増えて予算をオーバーしてしまう事もあります。 今回は屋根リフォームのみに要点を絞って解説します。

  1. 現在の建物の状況を把握する ・建物の築年数と使用されている屋根材の確認。現在の屋根の状況確認。 葺き替え工事かカバー工法が可能なのかを判断することが出来ます。
  2. 将来の生活環境を予測する リフォーム後何年先まで住む予定か?将来的にお子様との同居を希望されているのか? 5年後・10年後・15年後の予測ある程度たてないとリフォームが無駄になってしまう場合もあります。
  3. 現在の家計状況を把握する ・30年前後の住宅ローンを組まれている方が多いかと思います。住宅ローンとリフォーム費用のダブルパンチで家計に負担が生じないかを確認の上リフォーム予算を決めてください。 

屋根リフォームのプラン選択

まずは葺き替え工事かカバー工法かをきめる。築年数によっては葺き替え工事をお勧めします。屋根の下地材などの状況で補強工事が必要な場合や構造的に重量屋根では耐えられない可能性があるからです。

  葺き替え工事 カバー工法        
瓦屋根 ×        

スレート屋

(カラーベスト)

       
金属屋根        
シングル屋根        

葺き替え工事のメリット、デメリット

  • メリット 葺き替え工事は屋根材を全て撤去し新設します。従って普段見ることの出来ない下地や屋根裏の状況確認が出来補強や補修することが出来ます。瓦屋根やスレート屋から軽量金属屋根へ葺き替えれば屋根の軽量化と共に地震による建物の負担も軽減されます。屋根の裏側と表面側がともに新設されるためリフォーム後は長期に渡り安心出来ます。

デメリット 費用や工期の問題点が挙げられます。屋根材の撤去費用と別に処分費が加算されます。施工される地域や業者、又は廃材の種類によって異なります。アスベスト入りの廃材処理費は高価な場合もあるかと思います。(地域によっては他県の処分場に配送する運搬費も含まれている場合もあるため)また、工期が少し長く時期によっては不安な生活環境がしいられます。既存の屋根を撤去後、速やかに野地板張りやルーフィング敷き(防水シート)迄工程が進めば良いのですが場合よっては極稀に屋根の下地が無い状態で一晩過ごさなければならない事もあり得ます。

カバー工法のメリット、デメリット

  • メリット カバー工法は既存の屋根材はそのままで新しい屋根材を葺く工法です。棟などの役物だけを撤去しますが、屋根本体の撤去処理費が軽減されます。屋根の撤去工事と下地工事の工程が減るため工期が短縮されます。屋根がある状態なので安心して通常生活が送れます。既存の屋根を新しい屋根がラッピングする感じになるので遮熱断熱性高まります。
  • デメリット 屋根が二重構造になる為屋根の重量は増します。そのため軽量屋根を選ぶ必要があります。 リフォーム後に長期間住み続けるのであれば良いですが、将来的に建て替える場合は、解体費用が増額する事も考慮して置いて下さい。 家族構成によっては近い将来2世帯住宅を考えているのであらば慎重に決断してください。

カバー工法でも2つの選択肢があります。①既存の屋根材の上に金属屋根材を上葺きする工法 ②既存の屋根材の上に野地板を張り金属屋根材を葺く工法 スタンダードで安価を求めるのであれば金属屋根材を直葺きです。 屋根全体の強度と断熱性を求めるのであれば野地板(合板)を敷き金属屋根材を葺く工法が良いかと思います。しかしこの場合は野地板の費用か加算され、屋根の重量も重くなります。 この問題を解決する場合、断熱材付金属屋根材を選択する方も多いです。野地板を使用するより安価で軽量屋根になります。

屋根材の種類選択

  • 瓦屋根 和瓦や洋瓦(モダン瓦)や平板瓦などがあります。 既存の屋根が瓦屋根で同等の瓦材で仕上げを希望される方は、建物の築年数と構造的な強度を確認したうえで補強が必要であれば補強工事を行えば安心でしょう。『屋根補強と耐震壁補強(柱や筋かい、基礎にひび割れが有れば補強)』
  • スレート屋・カラーベスト 平板のスレート材です。最近カラーベスト材はアスベストが使用されていない為に以前のアスベストを含んだ製品よりもほんの少し厚みが増しましたが強度弱く寿命も短いです。施工作業時ですら慎重に歩かないとすぐにヒビが入ってしまいます。 カラーベスト屋根からカラーベスト材のカバー工法はオススメ出来ません。既存の屋根のうえに野地板張りをしてから新しいカラーベスト材を葺く施工方法になるので屋根の重量が2倍になってしまいます。ですのでカラーベスト屋根からカラーベスト屋根仕上を希望場合は、カバー工法ではなく、葺き替え工事をお勧めします。

金属屋根 横葺き立葺きが基本です。屋根勾配が緩い屋根は立葺きとなります。種類や多彩の色種類がありガルバリウム鋼板を使用しており錆びに強く1枚が長尺でビス止めしますので強度が高く強風による災害にも強い屋根材です。対応年数も長く新築はもちろんカバー工法に最適です。カバー工法は金属屋根が原点でカバー工法は金属屋根1択なのです! 金属屋根は断熱性や遮音性にかけるイメージ強いが裏張り断熱が使用されている製品を選択すれば解消出来ます。

屋根リフォームを検討中だけど・・・・

検討中だけどそんなに長期間住まないかもしれない? もしかしたら近い将来2世帯住宅に建て替えるかも? 跡取りがいないので見栄えが良ければ?等々の方々もいらっしゃいます。また、定期的に屋根の色を変えたい方もいらっしゃいます。その様な方は屋根塗装工事をお勧めします。 屋根の葺き替え工事やカバー工法は長期間先を見据えた場合の選択肢です。

 

雨樋の役割とは? 壊れたらどうなる?

雨樋の必要性、役割など詳しく分かる方は多くはないと思います。雨樋はほとんどの住宅に取り付けられている(軒先に取り付けられている)部分ですが、雨樋に不具合が生じなければ目立たない地味な部分になるため「雨樋って必要なの?」「雨樋って何のために付いているの?」などの疑問に思わてしまうことも少なくありません。 地味な部分ですが、建物を長持ちさせるために重要な部分です。

雨樋の役割とは

「雨水の侵入により建物が腐食する事を避ける」が雨樋の最大の役割です。 雨樋の役割・機能は建物に降った雨水をスムーズに寄せ集め地面の排水口へと排水する事です。  雨樋は大きく分けて3つの部位で構成されています。

  1. 軒樋  屋根に降った雨水を軒先で受け止めて落とし口まで雨水を誘導します。
  2. 集水器・じょうご・ドレーン  軒樋から流れて来た雨水を集めて下へ受け流す。
  3. 竪樋  集水器からの雨水を外壁や下屋根をはわせて地上の排水口まで雨水を誘導する。 

雨樋が無い状態及び壊れた場合

雨樋は屋根に降った雨水をの軒先から漏れないように、地面の排水口まで導く機能ですが、もし雨樋が取り付けられてなかったり、破損などの不具合が発生した場合にどの様な事が起きるのか説明します。

①外壁及び基礎が傷んでしまう。 ② 雨漏りしてしまう。 ③騒音になる。

  1. 軒樋が壊れた場合 軒樋は雨水をスムーズに流すために水勾配が設けられいます。長年の砂埃や枯れ葉、または雪などの重みで水勾配の水上(一番高い所)が下がってしまい雨水の流れが悪くなり、軒樋から雨水が溢れてしまいオーバーフロー状態になり軒先の破風板や軒天が濡れて、雨水が浸みこんでしまい、軒の出が少ない場合は室内の天井や壁にシミが発生事もあります。 軒樋と軒樋を軒継手は破損しやすい箇所で継手部分が雨漏りした場合、軒樋の芯野部分が腐食しやすくなり強度が低下します。  軒樋が設置されていない場合は軒先の下は1直線に地面が削られてしまいます。
  2. 集水器が壊れた場合 集水器の破損は軒樋と連結するツメに部分が割れてしまう、または、竪樋と連結するエルボなどが外れたり割れてしまうこともあります。集水器の不具合は集水器のズレおよびゴミ詰まりが原因の雨漏りです。軒樋と同様軒先の破風板や軒天が濡れてしまう事があります。 大量の雨水が集まって来るので外壁や下屋根への雨水の跳ね返り酷く広範囲に外壁を汚します。雨漏りが発生しやすい箇所になります。 集められて来た雨水が1っか所から落ちたらかなりの騒音となります。  集水器が破損した場合、もしくは外れた場合は、その箇所はバケツの水をひっくり返した様なまとまった雨水が流れ続けます。
  3. 竪樋が壊れた場合  竪樋は丸型のパイプ型と四角い角型ですが、共に継手部分とエルボ部分の外れや割れが多いです。熱伸縮が激しい竪樋は仕方がないのですが、壁際のエルボの破損は直接雨漏りの原因になりえます。外壁に取り付けているデンデンから外壁の中に雨水が侵入する事があります。外壁がサイディング張りの場合は目地のコーキングの部分にデンデンと取り付けていますが、コーキングが劣化していると雨水が侵入しやすくなります。 竪樋の不具合は散水ホースに穴があいた状態にと同じ様に雨水が飛び散りエルボが外れ場合は、蛇口からホースが外れた様に大量の雨水飛び散ります。

山間部などの別荘地では雨樋付いていない建物が多くあります。枯れ葉やゴミが溜まりやすく、雨樋の機能が果たせないからです。そのため軒の出を多く設けられ、外壁や基礎に雨水が当たらないように設計されています。 多くの住宅地では十分な軒の出を多く確保しても雨水は雨水排水に流さなけりばならないため、地上への垂れ流し建物も少なくなっています。

雨樋の破損を長年放置していた事例

  • 大雪で軒樋が少し垂れ下がってしまいったが大きな破損ではないので放置して数年後、軒樋全体が垂れ下がり一部軒樋が腐って落ちてしまいました。同時に破風板も腐食が進み軒樋と共に落ちてしまいました。
  • 集水器の破損を放置し続け、強風で飛ばされる隣家の窓ガラスを割ってしまった。
  • 長年放置された建物の基礎廻りの土が削られて基礎と外壁に一部にクラック入り土台と柱が腐食してしまいました。
  • 2階の竪樋が1階の下屋根の部分でエルボとハイ樋が外れ壁際の雨押えから室内雨水が侵入し野地板と垂木が腐敗しました。
  • 軒樋の継手の破損し雨水が出窓屋根にあたる騒音が年々大きくなり、ご近所トラブルに発生。

雨樋の不具合を長年にわたり放置すると建物のに大きなダメージを与える事になります。外壁の劣化が激しく進んだり、黒ずみやカビが発生したり建物の外観美全体失われてしまいます。 また、雨樋以外の箇所に被害は発展し修繕工事も困難になります。 破損などの部材がぶら下がっていたり、下屋根に落ちたまま放置していると大変危険です。強風による飛散で隣家にご迷惑をかけたり、通行人への被害や危険性も高まります。 

小さな破損や不具合が発生した場合速やかに対処する事を推進します。 早期の対処が低価格の修理費用に繋がります。

台風被災だが火災保険が適応される?されない?

台風シーズンに入り今年も台風の上陸が多そうですが、皆さんのお宅は台風の対策は万全でしょうか。自然災害はいつ起きるか分かりませんので日頃の目視チェックやメンテナンスが大切なマイホームを守る事に繋がります。万が一台風による家屋の被害が発生した場合には、破損個所の確認と屋内への雨水侵入状況を速やかに把握する必要があります。豪雨・強風の中での対応は危険ですので、安全な場所で待機下ください。台風が過ぎ去った後に速やか工事業者へ連絡して被害の確認を依頼してください。(ただし、こうした災害が発生した場合に悪徳業者の飛び込み営業が増えるのでご注意ください。)

被害確認を依頼する時に、まずは見積のみで工事依頼は後日改めて連絡する事を伝えてください。強引に契約を迫る業者は避けた方が良いでしょう。慎重に業者を選択した上で火災保険を使う事を伝えてください。この時期は業者によって見積金額にばらつきがあります。保険を使う事を見越しているのです。あまりにも高額な見積は怪しいかも知れません。

ご自身が加入されている火災保険の契約内容を確認してみてください。本当に火災保険が適応される契約内容なのかを確認したうえで業者に伝えてください。 時々いらっしゃいます、「保険がおりませんでした。」「適応されませんでした」という方が・・・・ そうなんです、100%保険が適応される訳ではありません、適応されないケースもあるのです。

台風で火災保険がおりない5つのケース

  1. 契約に含まない補償 ・火災保険加入時に保険料を安く抑えるため水災・風災補償を外して契約する場合があります。「台風による大雨で河川が氾濫して床上浸水した。」というような水災補償が契約に含まれていないと火災保険がおりません。 「台風の風圧で窓ガラスや屋根などが飛散した。」というような風災補償が契約に含まれていないと火災保険がおりません。 建物の火災に対する保険として火災保険に加入するので、水災・風災などは特約となっている場合、あまり考えず特約を外して契約しがちのようです。 火災保険で補償を受けるには契約内容を把握しておくことが重要です。
  2. 免責金額以下の金額 ・保険料を安く抑えるために免責額を設定している契約があり、耐風被害金額が免責金額以下であった場合は火災保険がおりません。特に古い契約で風災補償に免責金額が20万円の場合、20万円を超えた部分から補償される仕組みです。被害金額が10万円や15万円程度であった場合は20万円に満たないので保険金が支払われません。
  3. 経年劣化による損害 ・保険で補償されるのは、被害が自然災害によるものであることが必要があります。台風によって雨漏りした場合でも、雨漏りの原因が経年劣化によるものだと経年劣化部分の修理費用は補償されません。長く放置されている場合は仮に自然災害で修理が必要になったとしても経年劣化との区別が難しく火災保険がおりない可能性が高いと言われています。(屋根被害の原因が風災によるものか、経年劣化によるものかを判断するのは屋根修理業者に依頼する事をお勧めします。
  4. 初期不良(不具合) ・新築した時からの初期不良があり、台風によって屋根修理が必要と発覚したとしても、それは人的なミスが原因であるため火災保険がおりません。ただし、新築時からの初期不良によって10年以内に雨漏りが発生した場合は、瑕疵担保(かしたんぽ)責任を建てた建築会社が負っているため建築会社に無償で修理してもらう制度があります。この場合は初期不良によって屋根修理が必要だとしても雨漏りでない被害は瑕疵担保責任の対象外となりますのでご注意ください。
  5. リフォーム時の不良 ・屋根のメンテナンスやリフォーム(外壁塗装や電気工事など外装工事も含む)を行った時に気付かずに屋根を破損させている事があります。台風によってその破損が発覚して屋根修理が必要になった場合は破損の原因が人的ミスとなるので火災保険がおりません。メンテナンスやリフォーム後に雨漏りがするようになったり、屋根修理が必要になった場合は責任をとってもらうべきです。(メンテナンスやリフォーム後に屋根のチェックすることは難しいので信用できアフターフォローや施工前と作業状況と完工の写真などの管理をしてくれる業者を選ぶと良いでしょう。)

台風災害による屋根修理で火災保険を使うための条件

屋根修理で火災保険を使うことが出来る条件は風災と認められることがポイントです。 具体的には台風による破損・飛散などの場合となります。

・棟板が強風で飛散した。・瓦などの屋根材が強風で飛散した。・雨樋が強風で破損した。・家屋近辺の樹木が倒れて屋根や外壁など家屋を破壊した。・外部からの飛散物による家屋の破壊。 等々人的破損以外の強風によるもの。 風災による被害だとしても被害発生日から3年以内に自分で申請する事が必要です。(発生日から月日が経過しすぎると経年劣化の疑いが浮上しますので速やかに対処してください。)

火災保険の補償申請には以下3つの書類を用意する必要があります。

  • 保険金請求書
  • 修理見積書
  • 調査報告書(被災した場所の写真)

被災後の流れ

  1. 家屋の状況確認ご修理業者に連絡 風災による被災か?の確認を依頼と同時に見積依頼。 ⋆この時点では契約しないでください。
  2. 保険会社へ連絡、風災補償の対象になっているか契約内容の確認した後、保険金請求書などの書類を送ってもらう。
  3. 修理業者からの見積書と調査報告書(被災した場所の写真)を受け取り、工事内容を確認、説明を受けてください。
  4. 保険会社から保険金請求書が送られてきたら、書類に必要事項を記載し、見積書と調査報告書を添付して保険会社に送り返します。
  5. 保険会社の調査員の来所、破損個所と写真の確認など風災による被災かの確認 風災によるものか判断されます。 不安な方は修理業者に立ち会ってもらうと良いでしょう。(保険会社の来所がない場合があります。その場合は速やかに保険金が振り込まれます。)
  6. 保険会社の現状調査ご数日で保険金の振込が確認できます。
  7. 修理業者に連絡して工事内容や対応に疑問がなければ契約
  8. 着工~完工 最終確認~請求書受け取り 支払い

まとめ

最近では火災保険は様々な特約がパックになっています。保険料押さえ安く済ませたい気持ちは分かりますが、万が一の時の保険、いざという時の保険ですのでなるべくなら特約は充実方が良いでしょう。災害時の修理金額は高額ですので、住宅ローンを払いながらの実費負担は家計を圧迫します。  また、災害時は落ち着いて慎重に修理業者を選んでください。

 

先人の知恵・技・雨仕舞に脱帽です。

近年では、あまり目にすることが出来なくなった茅葺屋根ですが、屋根の原点がここに詰まっています。多くの人は、古臭外観美にかけると思うでしょう。

しかし屋根職人の目線で分析すると、先人の知恵と技に関心させられます。 春夏秋冬問わず快適な適温を保つことの出来るハイブリッド屋根です。

茅葺屋根とは

茅葺屋根は茅と呼ばれるイネ科のススキを束ねて葺いた屋根の事を言います。この茅葺屋根は一見、雨漏りしやすそうに見えますが実は見た目に反して雨漏りしないのです。屋根に使われる茅は枯れたススキを手作業で刈り一つの束にします。草刈り機で刈ると上下がバラバラになってしまい大変な為、全て手作業で行います。また、ススキだけではなく他の植物が入ってしまうので、ススキのみにする為仕分けをして一つの束にするという大変な手間と時間がかかって茅葺屋根の茅は出来るのです。

(ススキの他にもヨシや小麦・稲などがあります。小麦や稲は耐久性悪く長持ちはしません)

茅葺屋根の特徴

茅葺屋根のの特徴は耐久性が高く、雨水が建物内部に侵入しにくい構造になっている事でする。耐久性に優れた茅葺屋根の耐用年数は30年と長く、中でもススキではなく、ヨシを使用した茅葺屋根の耐用年数は40年以上と言われてます。 基本的に雨漏りを防止するため急勾配の屋根で茅の束を何層にも重ねた屋根の厚みがあり、屋内は吹抜けで天井が高く通気性・吸音性・断熱性・保温性に優れ「呼吸する屋根」と言われています。

そして茅葺屋根の費用相場は1000~2000万円と推定されています。費用が高価になる理由としては、高品質なヨシやススキの価格が高騰したことと、茅葺屋根を葺ける職人がほとんどいない為でしょう。

なぜ雨漏りしないの?

雨漏りしない説

( )内は私のツッコミ、独り言

  • 茅が厚く葺かれているので下まで浸み込むのに時間がかかるから。 (下まで浸み込む前に半分迄浸み込んだら雨水と茅の重量で潰れるだろう(笑))
  • 雨で濡れた茅が膨張して隙間を塞ぐから。 (隙間を塞ぐほど膨張って、どんだけ水を吸ってるんだよ(笑)) 
  • 屋内の囲炉裏の煙で茅に付いたススが雨をはじくから。(囲炉裏の真上はあるかも? ススって水をはじくの?吸水して固まらない?)

雨漏りしない理由

茅葺屋根が雨漏りしない理由として上記のような説が唱えられていましたが、近年の研究結果では素晴らしい結果が発表されました。

  • 茅を束状にすると起こる導水効果です。この導水効果で表面だけに雨水が流れるようになっています。更に水の流れる隙間を作ってあげることで下(内部)への浸透を防いでくれているそうです。 この導水効果とは水を導いて流す効果の事を言い、毛細管現象と同じような原理です。 少し分かりやすく言うと小さな雨粒が茅の表面だけを流れながら雨粒同士が連なり大きな塊になって軒下まで流れるというイメージです。 そのため、経年で茅の形状が崩れ隙間が埋まってくると導水効果が無くなり長雨が続くと雨漏りするようです。
  • 屋根形状です。茅葺屋根の傾斜は急勾配です。急勾配にする事によって雨水を留めず軒先まで一気に流れさせることが出来ます。 また雪が降る地域ではこの急勾配のおかげで沢山の雪が降っても自然に地面に落ちてくれます。その為豪雪地域では茅葺屋根が好まれていたようです。
  • イネ科の植物は茎に油分が含まれており耐水性に優れている事が考えられます。

茅葺屋根は現在の建築基準では不適合?

茅葺屋根と言えば世界文化遺産の「白川郷」や五箇山の合掌造りが有名です。東北地方の旧武家屋敷や宿場町では今でも多く茅葺屋根が見られます。また伊勢神宮正宮・別宮などの社寺建築では古式にのっとり茅葺屋根を維持してます。 ですがこれらの建造物は国や自治体による管理のもと維持されており、現実的に新築することは認められません。 市街地などの防火必要な指定地域に新しく建てる建造物の屋根材には不燃材の使用が義務付けられているからです。茅葺屋根の茅はススキやヨシをしっかり乾燥させたものを使用する為燃えやすく、ひとたび火事が起こると全焼を免れる事は出来ません。 また茅葺屋根は強風に弱く台風などの被災に遭いやすいです。  茅葺屋根の建物は天井が高く吹抜けの造りのため、柱や梁など丈夫な木材で造られていますが、現在の建築基準法では耐震性に適さないことも挙げられます。

茅葺屋根工法から学ぶこと

茅葺屋根が雨漏りを防いでいるのは防水ではなく、雨仕舞でした。防水とは、とにかく隙間を塞ぐ事で雨水の侵入を防ぐことです。雨仕舞とは、隙間を利用して雨水流し雨漏りを防いでいます。 茅の隙間による導水効果で雨漏りを防いでいるのに雨仕舞の素人が隙間が開いているから雨漏りしたと勘違いして隙間を塞ぐ処理をするとかえって雨漏りが激しくなることがあります。現在の屋根でも同じよう事があります。瓦屋根やスレート屋根などで、塗装工事や部分補修などで塗料やコーティング処理などで補修ご雨漏りがが発生した、もしくは雨漏りが激しくなった、などの事案あります。雨水の通り道や抜け道を塞いてしまった事から起きる雨漏りが多々あります。また、金属系の屋根や外壁は捨て板などを使用しています。これは雨水屋根の内側に侵入した場合外に排水する役割があります。コーキング剤は数年で劣化し割れてしまいます。コーキングに頼らず雨仕舞で勝負しているのにだいなしです。(´;ω;`)  また毛細管現象による屋根裏への雨水の侵入も考慮してコーキングは屋根表面よりも屋根材の裏側で処理をし雨水の排水がスムーズに流れ出るように施工します。

昔の人はこの導水効果を知っていて茅で屋根を造ろうとしたのかは分かりませんが先人の知恵は凄いですね。通気性、吸音性、断熱性、保温性の高い屋根は現代のように冷暖房設備が無かった時代に夏は涼しく、冬は暖かく快適な生活送れるように造られていて、素晴らしい知恵と技でした。

屋根は重たい屋根を使用?軽い屋根を使用?

日本建築に多く使われてきた日本瓦、カラフルな洋瓦、カラーベスト(ころにある)と呼ばれるスレート瓦、ガルバリウム鋼板などの金属屋根、ルーガや鉄平という商品名のハイブリッド軽量瓦など、住宅街を見渡すと様々な仕上がりの屋根を見ることができます。それぞれの屋根がどれくらいの重量があるかご存知な方少なく、大半の方は知らないと思います。また興味がない方も多いかと思いますが知っておくと少し為になるかも知れません。

屋根を仕上げている屋根材ごとに重量は異なります。そこでおおよそ単位重量をまとめました。

  屋根材1枚当たりの重量 屋根材1坪当たりの重量 屋根材20坪当たりの重量
日本瓦 (土葺き) 約3,0㎏ 約240㎏ 約4800㎏
日本瓦 (瓦桟葺き) 約3,0㎏ 約160㎏ 約3200㎏
モニエル瓦 約4,5㎏ 約150㎏ 約3000㎏
スレート瓦 (カラーベスト、コロニアル)

約3,5㎏

約70㎏ 約1400㎏
ハイブリッド軽量瓦 約3,0㎏ 約70㎏ 約1400㎏
ガルバリウム鋼板 約2,0㎏ 約18㎏ 約360㎏

それぞれ1枚毎の働き寸法か違うので瓦材は大量の枚数を必要としますが、ガルバリウム鋼板は1枚の大きさも長尺な為少ない枚数かつ軽量となります。

日本瓦ではおおよそ5tもの重量があります。かなり多くお宅で採用しているスレート瓦(カラーベスト)ではおおよそ1,5tと日本瓦の1/3以下であることが解ります、そして近年脚光を浴びて新築でも採用していることが多いガルバリウム鋼板屋根になりますと日本瓦の1/6以下にまで軽量になります。家の一番高い位置にある屋根が重たい状態は地震などで家が揺れる屋根の重みで左右に大きく揺れる理屈を理解する事ができます。阪神淡路大震災をきっかけに建築基準法が見直され耐震性が強化された設計となり、同時に屋根の軽量化もすすみまして。 もちろん重たい屋根だから「地震に弱い」「耐震性が悪い」という訳ではありません実際に重たい屋根を使用する場合はそれ相応に耐震性が強固な作りになるのが一般的で問題ありません。しかし、築年数が長く耐震基準に満たない建物の多くあります。外壁や基礎にひび割れが生じている場合は軽量の屋根に葺き替えをが検討してみてください。また耐震構造で丈夫な基礎だとしても地盤がしっかりしていないと意味がありません。農地から宅地変更た土地を区画整理た分譲住宅などで地盤改良をしていない場合は基礎工事を行う前に対処した方が良いでしょう。昔は沼地だった地域や水捌け良くない地域は大雨時の地盤沈下や地震時の液状化現象でより大きく沈下する場合があります。

重たい屋根と軽い屋根どっちが良いの?

重たい屋根でも新築時は問題なかったとしても数年経つとどうでしょうか?実は将来的には軽い屋根に葺き替えた方が良いケースもあります。 年数が経過すると建物も劣化します、そう経年劣化ですね。特に定期的なメンテナンスを怠れば、よりその速度は高まります。劣化状態によっては耐震性が低下しているケースがあり、重たい屋根はかなりの負荷がかかります。 特に下記の症状が見られる場合は注意が必要です。

  • 雨漏りよる躯体腐食  柱・梁・桁・垂木・野地など木材が濡れて腐食したり強度低下
  • シロアリの発生   玄関口や土台や浴室などシロアリに木材が食われると強度が著しく低下  
  • 基礎のひび割れ・損傷   屋根や躯体の重量を均等に受ける事ができなくなります

屋根の重量は常に下にかかっていますので相応の骨組みと、支える基礎がであれば重たい屋根でも永く維持出来ると思います。日本古来の建築物の神社仏閣は永年に渡り健在です。良質な建材を使用し、通気性が間取り構造になっているためかもしてません。実際に一般住宅ではコスト的にも実生活的にも厳しいと思います。コストを抑え、長い目で見れば軽量屋根の方が良いでしょう。

軽い屋根に葺き替える際の注意点

軽い屋根リフォームするのであれば、現在の瓦を撤去して新たに軽い屋根に葺き替える「葺き替え工事」が基本です。葺き替えと言っても「下地の野地板」をどうするかによって重さが変わってきます。野地板を「増し張り」する工法と「張り替える工法」と2種類あります。野地板の重さは、一般的12㎜厚のもので「約8㎏/㎡」です。この野地板を増し張りすると新しい屋根材に野地板の重さがプラスされるため注意が必要です。

  • 葺き替え工事・野地板増し張り  メリットは張り替える手間や廃材処理費が抑えられる、増し張りする事で下地の強度が上がり多少の断熱性が上がります。また野地板を剝がすと垂木を痛めてしまう事があります。 デメリットは屋根材の重さに野地板の重さがプラスされます。 増し張り工法でスレート屋根を採用すると瓦屋根に比べると軽いけど少し近づいてしまいます。この重さの点がリフォームでガルバリウム鋼板が選ばれる1つの理由です。
  • 葺き替え工事・野地板張り替え  メリット、デメリットは増し張り工法の逆となります。

まとめ

屋根の重さは地震に関係はしていますが「重い」からと言って「耐震性が悪い」という訳ではありません、相応の構造躯体がしっかりしていれば問題ありません。ですが経年劣化で耐震性が低下する事もありますので、心配な方は屋根リフォームを検討しても良いかと思います。屋根が全ての耐震性を担っている訳ではないものの、屋根の軽量化により耐震性アップ期待は持てます。 重たい屋根を使用している場合は、金属屋根などの軽い屋根にリフォームするのも1つの選択だと思います。

 

 

 

雨漏り原因とシミの発生箇所

雨漏りが発生する原因は千差万別で単純に見た目で分かる雨漏りもあればプロの目で見ても分かりにくい雨漏りもあります。中でも原因として大きく3つ挙げられます。①屋根材ズレ及び欠損による雨水の侵入。 ②外壁塗装塗膜の劣化、クラックからの雨水の侵入。 ③ベランダ等の防水層の劣化、雨水が流れず溢れて侵入。 雨漏りしているということは、少し前から雨水が侵入していた事も多くありません。手遅れになってからでは莫大な費用をかけて大規模な工事が必要になるかもしれません。

雨漏りの原因トップ10

雨漏り雨漏りの原因としては経年劣化、自然災害によるダメージ、ゴミ等の排水路の詰まりなどがあります。これらの事例をふまえて、よくある雨漏りの原因を1位から10位までまとめてみました。 1位 屋根板金の曲がり破損  2位 屋根材の割れ、欠損、ズレ  3位 窓、サッシの劣化  4位 ベランダ防水層の劣化  5位 外壁材のひび割れ  6位 外壁のコーキングの劣化  7位 天窓のガラスパッキンの劣化と板金雨仕舞  8位 雨戸・戸袋の腐食  9位 雨樋の詰まり、破損  10位 ベランダの排水口の詰まり

  • 1位 屋根板金の曲がり破損  屋根の棟板金・谷板金・ケラバ・破風板金といった折り目の端の部分は10~15年前後で浮きや釘の緩みが起こり雨水の侵入となりやすい部分です。また自然災害を受けやすい箇所です。 〇屋根板金が原因で雨漏りしやすい箇所は2階の天井です。(1階屋根も同様) 〇修理解決方法は各板金部材の交換及び補修や補強。 
  • 2 位屋根材の割れ、欠損、ズレ  スレートや瓦などの屋根材に破損・脱落・強風による消失があり、露出した屋根下地から天井裏に雨水が浸みこんでしまうパターンです。 〇屋根材の破損が原因で雨漏りしやすい箇所は2階の天井です。(1階も同様) 〇修理解決方法は屋根材の部分差し替えやズレの補正。破損箇所の範囲と屋根下地の状態によって、野地板や垂木の交換も必要です。
  • 3位 窓サッシの劣化  家の窓・ドア・換気扇などのサッシと外壁材の境目には、コーキングで止水処理かされています。コーキングは年月が経つと劣化してきて、細かなヒビや裂け目が発生し、雨水の侵入口となるのです。サッシ廻りは雨水が当たりやすく、留まりやすく、劣化も起きやすい部位です。 〇サッシが原因で雨漏りしやすい箇所は屋内の壁全般です。 〇修理解決方法はサッシの古いコーキングを剝がし、新しいコーキングを充填する「打ち替え」という作業をおこないます。
  • 4位 ベランダ床の防水層の劣化  ベランダ床面ウレタン・FRP・シートなどで形成された防水層の撥水力・防水力が経年劣化で低下し、水を通すようになり家に染み込むパターンです。床面だけではなくベランダと外壁との繋ぎ目の、立ち上がり部分、手摺なども侵入口として考えられます。 〇ベランダ床が原因で雨漏りしやすい箇所は1階の天井です。 〇修理解決方法はベランダの床や境界部分の防水層を新しくする工事により、雨水の侵入を解消します。 
  • 5位 外壁材のひび割れ  外壁がモルタルの場合、雨漏りの原因はがいへきにあるひび割れであることが多いです。外壁をチェックして幅5㎜以上のひび割れ(クラック)があった場合は、ほぼ確実にそれが原因でしょう。ひび割れは窓などの開口部の周囲に起こりやすいので、異常がないか点検する際は窓まわりから見ると発見しやすいです。 〇外壁のひび割れが原因で雨漏りしやすい箇所は屋内の壁全般 〇修理解決は雨漏りの原因原因となっているひび割れに沿って外壁を少し削り、できた溝にシーリング材やモルタル補修材を埋めて塗装工事する工事方法です。
  • 6位 外壁の目地のコーキング劣化  外壁の目地のコーキングと呼ばれる充填剤が剝がれたり瘦せたりすると、そこから水が侵入している疑いがあります。窯業系サイディングで金具止の場合はこの可能性でしょう。 〇外壁の目地が原因で雨漏りしやすい箇所は屋内の壁全般です。 〇修理解決は古いコーキングを剝がして新しいコーキング剤を充填する「打ち替え」という作業を行います。
  • 7位 天窓のガラスパッキンの劣化  採光の為に天窓(トップライト)が設置してある場合、雨水の侵入敬老も天窓がもっとも疑われます。ガラスパッキンとは天窓のガラスとサッシの繋ぎ目の止水処理の部分でほとんどの場合この部分の経年劣化が雨漏りの原因です。 〇天窓が原因で雨漏りしやすい箇所は天窓廻りの天井や近辺の壁です。 〇修理解決は天窓の施工が出来る屋根修理業者を呼びパッキンの交換作業を行います。
  • 8位 雨戸の戸袋  古い家の場合、雨戸を収納する戸袋の裏側が防水処理さていないことがあります。この部位に長期間雨にさらされると雨漏りが発生するようになり。 〇戸袋が原因雨漏りしやすい箇所は1階の天井や壁または床 〇修理解決は防水処理されていない戸袋を防水化するか、雨戸をアルミサッシやシャッターに交換する工事わ行います。
  • 9位 雨樋の破損・詰まり  雨樋の異常箇所から外壁に直接流れている水が隙間を通って室内に染み込んでいる場合があります。(とくに軒の出が少ない建物)その場合、雨が降っているときに雨樋の水が問題なく流れていかを見て、以上箇所近辺の外壁が濡れていれば疑わしいです。 〇雨樋が原因で雨漏りしやすい箇所は屋内の壁です。 〇修理解決は雨樋の詰まりが原因の場合、点検、清掃を行います。雨樋が物理的に破損している場合は交換工事が必要です。
  • 10位 ベランダの排水口の詰まり  落ち葉やゴミで排水口が詰まり、流れなくなった雨水が壁に染み込んでしまったパターンです。 〇ベランダの排水口が原因で雨漏りしやすい箇所は1階の天井です。 〇修理解決はベランダ・バルコニーの排水口の詰まりを掃除して解消する事で、正しく水が流れるようになります。

雨漏りが原因ではない水漏れ、シミ 

〇雨漏りとよく間違えやすい現象に結露や水道管設備による内装へのシミの発生があります。 「漏水」とは、水道管よ排水管の劣化により水が壁・床・家財が濡れてしまう現象です。 「結露」とは外気と室内の気温差で水滴が発生し、内装の壁にシミができてしまう現象です。〇結露が原因でシミができやすい箇所は屋内の壁(外壁の結露)、2階の天井(屋根裏の結露) 〇解決方法は・外壁に換気口を設置 ・屋根に換気棟を設置。

結露が起こりやすい箇所  洗面所、浴室、水道管やエアコンの配管の周辺 〇解決方法は換気をよくすること(笑)