雨樋の役割とは? 壊れたらどうなる?

雨樋の必要性、役割など詳しく分かる方は多くはないと思います。雨樋はほとんどの住宅に取り付けられている(軒先に取り付けられている)部分ですが、雨樋に不具合が生じなければ目立たない地味な部分になるため「雨樋って必要なの?」「雨樋って何のために付いているの?」などの疑問に思わてしまうことも少なくありません。 地味な部分ですが、建物を長持ちさせるために重要な部分です。

雨樋の役割とは

「雨水の侵入により建物が腐食する事を避ける」が雨樋の最大の役割です。 雨樋の役割・機能は建物に降った雨水をスムーズに寄せ集め地面の排水口へと排水する事です。  雨樋は大きく分けて3つの部位で構成されています。

  1. 軒樋  屋根に降った雨水を軒先で受け止めて落とし口まで雨水を誘導します。
  2. 集水器・じょうご・ドレーン  軒樋から流れて来た雨水を集めて下へ受け流す。
  3. 竪樋  集水器からの雨水を外壁や下屋根をはわせて地上の排水口まで雨水を誘導する。 

雨樋が無い状態及び壊れた場合

雨樋は屋根に降った雨水をの軒先から漏れないように、地面の排水口まで導く機能ですが、もし雨樋が取り付けられてなかったり、破損などの不具合が発生した場合にどの様な事が起きるのか説明します。

①外壁及び基礎が傷んでしまう。 ② 雨漏りしてしまう。 ③騒音になる。

  1. 軒樋が壊れた場合 軒樋は雨水をスムーズに流すために水勾配が設けられいます。長年の砂埃や枯れ葉、または雪などの重みで水勾配の水上(一番高い所)が下がってしまい雨水の流れが悪くなり、軒樋から雨水が溢れてしまいオーバーフロー状態になり軒先の破風板や軒天が濡れて、雨水が浸みこんでしまい、軒の出が少ない場合は室内の天井や壁にシミが発生事もあります。 軒樋と軒樋を軒継手は破損しやすい箇所で継手部分が雨漏りした場合、軒樋の芯野部分が腐食しやすくなり強度が低下します。  軒樋が設置されていない場合は軒先の下は1直線に地面が削られてしまいます。
  2. 集水器が壊れた場合 集水器の破損は軒樋と連結するツメに部分が割れてしまう、または、竪樋と連結するエルボなどが外れたり割れてしまうこともあります。集水器の不具合は集水器のズレおよびゴミ詰まりが原因の雨漏りです。軒樋と同様軒先の破風板や軒天が濡れてしまう事があります。 大量の雨水が集まって来るので外壁や下屋根への雨水の跳ね返り酷く広範囲に外壁を汚します。雨漏りが発生しやすい箇所になります。 集められて来た雨水が1っか所から落ちたらかなりの騒音となります。  集水器が破損した場合、もしくは外れた場合は、その箇所はバケツの水をひっくり返した様なまとまった雨水が流れ続けます。
  3. 竪樋が壊れた場合  竪樋は丸型のパイプ型と四角い角型ですが、共に継手部分とエルボ部分の外れや割れが多いです。熱伸縮が激しい竪樋は仕方がないのですが、壁際のエルボの破損は直接雨漏りの原因になりえます。外壁に取り付けているデンデンから外壁の中に雨水が侵入する事があります。外壁がサイディング張りの場合は目地のコーキングの部分にデンデンと取り付けていますが、コーキングが劣化していると雨水が侵入しやすくなります。 竪樋の不具合は散水ホースに穴があいた状態にと同じ様に雨水が飛び散りエルボが外れ場合は、蛇口からホースが外れた様に大量の雨水飛び散ります。

山間部などの別荘地では雨樋付いていない建物が多くあります。枯れ葉やゴミが溜まりやすく、雨樋の機能が果たせないからです。そのため軒の出を多く設けられ、外壁や基礎に雨水が当たらないように設計されています。 多くの住宅地では十分な軒の出を多く確保しても雨水は雨水排水に流さなけりばならないため、地上への垂れ流し建物も少なくなっています。

雨樋の破損を長年放置していた事例

  • 大雪で軒樋が少し垂れ下がってしまいったが大きな破損ではないので放置して数年後、軒樋全体が垂れ下がり一部軒樋が腐って落ちてしまいました。同時に破風板も腐食が進み軒樋と共に落ちてしまいました。
  • 集水器の破損を放置し続け、強風で飛ばされる隣家の窓ガラスを割ってしまった。
  • 長年放置された建物の基礎廻りの土が削られて基礎と外壁に一部にクラック入り土台と柱が腐食してしまいました。
  • 2階の竪樋が1階の下屋根の部分でエルボとハイ樋が外れ壁際の雨押えから室内雨水が侵入し野地板と垂木が腐敗しました。
  • 軒樋の継手の破損し雨水が出窓屋根にあたる騒音が年々大きくなり、ご近所トラブルに発生。

雨樋の不具合を長年にわたり放置すると建物のに大きなダメージを与える事になります。外壁の劣化が激しく進んだり、黒ずみやカビが発生したり建物の外観美全体失われてしまいます。 また、雨樋以外の箇所に被害は発展し修繕工事も困難になります。 破損などの部材がぶら下がっていたり、下屋根に落ちたまま放置していると大変危険です。強風による飛散で隣家にご迷惑をかけたり、通行人への被害や危険性も高まります。 

小さな破損や不具合が発生した場合速やかに対処する事を推進します。 早期の対処が低価格の修理費用に繋がります。